デジタルガバメント・ガバメントクラウド 読みもの(人事・労務向け記事)

法人共通認証基盤(GビジネスID)とは

投稿日:2020年4月9日

法⼈共通認証基盤(GビジネスID)とは?

経済産業省では2018年度より法⼈版マイナンバーである法⼈番号を活⽤し、⼀つのID/パスワードで複数の⾏政サービスにアクセスできる「法⼈共通認証基盤(GビジネスID)」を提供しています。(※法⼈共通認証基盤のサービス名称として、「GビジネスID」という名称を⽤いる予定です。以下GビズIDと呼びます。)

まずは経産省関連の補助金申請などの手続きをGビズID化して今後はマイナポータルへの接続により政府全体への展開を進めていく予定になっています。

GビズID化することによって具体的に何が変わるかというといままでは、補助金申請などでも補助金の種類によってID/パスワードが振られており、
管理が煩雑になることが多くありましたが、今後は1つのID/パスワードでの⼿続の実現により、一々情報を管理する必要や入力の手間が省けるため官⺠双⽅における⼿続に要する時間やコストを削減できるようになります。

デジタルガバメント政策の柱である同じ情報の⼊⼒は⼀度だけにする「ワンスオンリー」の実現のためには必須となるIDです。また、内閣府が進めているマイナポータルでの申請や今後のe-Govでの手続きもこちらのIDにて行うことが明らかになっています。

経済産業省デジタルプラットフォーム(全体像)

GビズIDの種類と取得方法

利用できるアカウントの種別として簡易的なアカウントと厳格なアカウントの2系統が提供される予定です。
※GビズIDは、gBizIDとも呼ばれており、アカウント名はこちらの名称になっております。

法人共通認証基盤(GビズID)のアカウント体系

gBizエントリー

法⼈代表者の厳格な確認は⾏われないため、顧問先の代表者がオンラインで登録すれば即日入手できるアカウントです。
こちらはID/パスワードででGビジネスIDマイページや⾏政システムにログイン可能になります。

メールアドレス登録をした後に、企業情報入力すればすぐに作成できます。

gBizプライム

印鑑証明書及び登録印などを利用した厳格な確認が行われるアカウントです。
顧問先の代表者が上記の書類等を揃えて申請する必要があります。
ID/パスワードに加え、スマートフォンなどでのアプリ認証やワンタイムパスワードでの認証が行われます。

弊社で申請した際には2,3日ほどでプライムへの変更承認メールが届きました。

実際にログインして開いてみた画面はこちら

gBizメンバー

組織の従業員⽤のアカウントとして、gBizプライムから発⾏するアカウントです。
こちらもgBizプライムと同様ID/パスワードに加え、スマートフォンなどでのアプリ認証やワンタイムパスワードでの認証が必要です。
また、組織の従業員以外にも社労士、税理士、人事担当者など状況に応じアカウントを作成する必要があります。

gBizプライムの状態の場合にはこちらから従業員等のためにアカウントを付与することができます。

GビズIDの取得方法については各アカウントごとにわかりやすいマニュアルが用意されています。
一度ご確認いただくとよいかもしれません。

終わりに

今後はマイナポータルを始め様々なケースでGビズIDが利用されるようになります。
GビズIDについて理解ができていないと、顧問先への案内や手続きができず、信頼関係も揺らいでしまう可能性があります。

社労士として、顧問先との安定した手続き関係を今後も継続するために、情報を収集しいつでも案内ができるように準備していきましょう

-デジタルガバメント・ガバメントクラウド, 読みもの(人事・労務向け記事)
-

関連記事

36協定の「従業員代表」の決め方や手続きの進め方をまとめてご紹介!

人事・経営者など会社の労働基準に関わる人にとって、知っておかなければならないのが36協定に伴う「従業員代表」の選出方法や手続きです。どういった企業なら従業員代表を設ける必要があるのか、具体的な進め方な …

【社労士が提案】働き方改革、ポジティブに残業時間を減らしていくための対応方法とは?

2018年6月に成立した「働き方改革関連法」。これにより、時間外労働の上限規制が今以上に厳しくなります。特別条項付きの36協定を締結しない限り、時間外労働の上限は「月45h・年360h」です。特別条項 …

両立支援助成金の変更点について

厚生労働省では、「共働き・共育て」しやすい環境づくりを支援するため、両立支援助成金(育休中等業務代替支援コース・出生時両立支援コース)を拡充します。この内容を含む令和6年度補正予算が、12月17日に成 …

【失敗しない】web給与明細に切り替えるメリット・デメリットを徹底解説

給与を現金手渡しでもらっていたのは、今から30〜40年前のこと。銀行振込が主流となり、今では給与のデジタル払いも検討されています。 同時に、給与明細を紙で渡さず、webページで内容を確認できるweb給 …

知らないとまずい!特別条項付き36協定の上限時間を徹底解説!

時間外や休日の労働について取り決めがされている36協定。その36協定で定められる「特別条項」の詳細な説明ができる人は意外と少ないもの。 実際、平成25年度に厚生労働省が行った調査では労働基準法の違反企 …