テレワーク

【テレワーク特集:第2回】出社しなくてもタイムカードは打刻できますか?

投稿日:2020年3月9日

テレワークという働き方が加速化する背景

2020年、新型コロナウィルスの感染拡大は、企業活動に大きな影響を与え、テレワークを導入する企業が増えました。通勤に1時間要している人は、1日24Hではなく、22Hで考えなければなりません。育児に専念している主婦や主夫、家族の介護従事者、病気や怪我で通勤の困難な方など、出社したくても出社できず就業を諦めている人は、テレワーク制度により就労が可能となります。

テレワークは便利な働き方です。最近は、インターネットや雑誌、新聞でもよくテレワークの特集が組まれています。しかし、テレワークはあくまでも働き方の手段です。通常と異なる場所で働くだけです。会社の業績や社内の雰囲気が劇的にかわるものではありません。逆に人事や総務のバックオフィスチームがテレワーク制度の導入準備を怠ると、テレワーク制度のデメリットが目立つようになります。必ずしもテレワークが良いということにはならず、社内の雰囲気を悪くする場合があります。

そこでこれからテレワーク制度の導入を検討している人事、総務に関わる方向けに、テレワーク導入で押さえるべき「ポイント7つ」をご紹介します(今回はその2回目)。

出社しなくてもタイムカードは打刻できますか?

会社は、従業員の労働時間を適切に管理する責務があります。労働時間を把握していなければ正確に残業代を支払うことができず、賃金台帳にも労働時間を記載することができません。出社の有無、残業代の計算根拠などがない管理体制では、労使で様々なトラブルを起こす原因にもなります。

このようなことから、会社には「労働時間管理の義務」があります。最近では、単に残業代の計算という面だけでなく、健康管理という側面からも重要なもので、働き方に関わらず、労働時間を客観的に把握することも法的義務となっています。

タイムカードをどうするのか?

在宅勤務制度を導入しても、従業員が自宅で就労しているの時間を把握し、適切に管理しなければなりません。
ここで問題になる場合は、会社にタイムカード打刻機やタイムカードPCがあり、出社しないとタイムカードが打刻できないケースです。
このような場合、対策として「3パターン」あります。

  • ① 自己申告制
  • ② 自宅から遠隔操作で打刻
  • ③ クラウドアプリによるタイムカード管理

①自己申告制

自己申告制は、従業員にエクセル等で出社退社の記録を管理してもらい、締日になったら労働時間や残業時間を計算して給与計算担当者に提出してもらう、といった方法です。
会社にタイムカード打刻機やPCを設置しなくても良い、というメリットもありますが、自己申告による労働時間と実際の労働時間と合致しているかの確認作業は大変です。
また従業員人数が多くなると、給与計算担当者は多くの人からデータ回収しなければならず、統一フォーマットの作成等にも時間を要します。

②自宅から遠隔操作による打刻

自宅から遠隔操作による打刻は、会社のイントラネット環境で且つPC管理している場合に活用できる方法です。自宅からTeamViewerなどの遠隔操作ツールを利用して会社ネットワークに入り打刻します。遠隔操作ツールも無料や安価なものがあり、コストも導入工数もそれほど負担にはなりません。
ただし、遠隔操作ツールを使いこなすITリテラシーが必要で、会社に情報システム部門の担当者がいないとトラブルが発生した時に対応が困難というデメリットもあります。

③クラウドアプリによるタイムカード管理

クラウドアプリは最もおすすめな方法です。普段利用しているスマホにアプリを入れて、入社退社を記録します。給与計算担当者は、クラウド上で従業員のアプリデータを確認することができ、いつでも従業員全員の勤怠状況が把握でき、勤怠集計が楽になります。
無料のものや従業員1名につき、月に300円〜500円程度で、従業員50人規模なら年間30万円くらいで運用できます。最近は有給や特別休暇の管理、36協定のための専用機能、在宅勤務のフラグなど、様々な機能が搭載されており、給与計算の勤怠集計にかかる負担が大幅に軽減できる可能性を考えると、コストパフォーマンスは優れていると思います。
ただし、従業員規模が100名以上となるとグループウェア等の方がお値打ちかもしれません。

以下は代表的なタイムカードのクラウドアプリです。

  • 【キングオブタイム】働き方が変わる勤怠管理システム
    ◎費用:1ユーザー300円/月
    ◎URL:http://www.kingtime.jp/
  • 【ジョブカン】利用実績は30,000社以上。クラウド勤怠管理システム
    ◎費用:1ユーザー200円~/月
    ◎URL:http://jobcan.ne.jp
  • 【Money Forward】クラウド勤怠:2019年2月リリース
    ◎費用:1ユーザー300円/月
    ◎URL:https://biz.moneyforward.com/attendance/
  • 【スマレジ・タイムカード】今すぐ使える勤怠管理システム
    ◎費用:10名まで月額2,000円
    ◎URL:https://ak4.jp/
  • 【IEYASU】ベンチャー企業のためのクラウド勤怠管理システム
    ◎費用:月額費用:0円
    ◎URL:https://www.ieyasu.co/

まとめ

以上の通り、テレワークを導入するには、まず「タイムカードをどうするか」を考えなければなりません。
元々テレワークは、ITを駆使しなければ難しい働き方です。まずはタイムカードのクラウド化を検討してみてはいかがでしょうか。

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